進撃の巨人 11巻

【進撃の巨人】11巻ネタバレ・あらすじ

第43話 | 第44話 | 第45話 | 第46話

 

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第43話「」

あらすじ

『このでけぇ害虫が
オレが今から駆除してやる』

 

突如巨人化し、その圧倒的巨体を顕にしたライナーとベルトルト。

 

鎧の巨人であるライナーはエレンを握りしめたまま壁上から飛び降りるが、一方のエレンも空中で巨人化。鎧の巨人の手指を爆発的な膨張によって吹き飛ばし、怒りの拳を鎧の巨人の顔面に叩きつける。

 

「エレン!!」

 

ミカサが叫ぶ。
アンカーで壁にぶら下がる彼女の眼下で、二体の巨人は地響きとともに地面に激突。
更に彼女の頭上では、超大型巨人が上半身だけ、けれど見上げるほどに大きいその巨躯を壁上に顕現させていた。

 

(あの時…二人の首をちゃんと…刎ね落としていれば…
最大の機会を…私ならできたはず……なぜ)

 

二人が怪しいことは事前に知っていた。
ライナーがエレンに声を掛けた時から、警戒していた。
実際、ミカサの刃はあと少しのところで、本当に二人の首を跳ね飛ばしていたはずだ。

 

「…ッ」
ミカサの脳裏によぎる、ライナーとベルトルトの顔。
あるいは二人の顔を見た時、無意識に手加減をしてしまったのかもしれない。
(次は無い…次はもう…無い)

 

ネタバレ感想

実はライナーとベルトルトは巨人だった!

 

最早既視感すらあるこの出だし。何しろ104期兵の中で、巨人化能力を持つのは彼らで五人目。
エレン、アニ、ユミル、ベルトルトにライナー。104期出身主要キャラクターの、実は半分くらいは巨人だったのですから驚きです。ここまで来たら、ジャンやコニー、サシャも実は巨人だった、なんて言われても驚きませんね!w

 

突如始まった、巨人との戦いは最初からクライマックス。
地上ではエレン対ライナー。壁上ではハンジ率いる調査兵団対超大型巨人(上半身のみ)。
女型の巨人であるアニに対しては当初戸惑いが先に立ったエレンですが、今回の対ライナー戦に臨んでは戦意十分。何しろウォール・マリアを破壊した超大型巨人と鎧の巨人は、彼の母親の直接の仇とも言える怨敵なのですから。

 

(なぁライナー。今お前がどんな顔してんのか知らねぇが、お前ら本当にクソ野郎だよ。
多分…人類史上こんなに悪いことした奴はいねぇよ)

 

幸せだったエレンの幼少時代を破壊し、人類の二割が死ぬ巨大災害の引き金を引いた張本人を前に、エレンは溢れる殺意を隠そうともしません。また超大型巨人を相手取るハンジ達も、アニに対するような捕獲は早々に諦め、ベルトルトである超大型巨人に対して総攻撃を試みます。

 

「いいか? 「彼ら」を捕らえることはもうできない。殺せ。躊躇うな」

 

疾風怒濤の大乱闘の幕が遂に落とされます。
さあ、刮目してページをめくれ!

 

43話のハイライト

「ライナーとベルトルトはどこですか!?
あいつら…立体機動装置を着けてないんです! どうか…あの二人を助けて下さい!」

 

超大型巨人巨人の攻撃による負傷者を抱えながら、コニーは見当たらない二人の友人の身を案じます。
仲間思い、友達思いのコニー。
彼はまだ、眼の前にいる巨人がライナーとベルトルトそのものであることに気が付いてはいません…。

 

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第44話「打・投・極」

あらすじ

『オイオイ…あいつらがやんのか?』
『夢のカードが!』
『ど…どっちだ』
『やっぱりアニかな?』
『は!? バカか! 俺はミカサに晩飯全部だ!』

 

「いっ…」

 

背中から地面に投げ落とされ、エレンは衝撃に一瞬息を詰まらせる。
下は柔らかな草地だが、それでも痛いものは痛いのだ。

 

「ってぇな…アニ…もう少しなぁ、手心ってもんが人にはあるだろ…」

 

エレンは身を起こしながら、木銃を手に自らを平然と見下ろすアニに向かって抗議の声を上げた。
立ち上がったエレンの背中に見える、交差する剣の紋章。これはエレンがまだ、ただの訓練兵だった頃の記憶。

 

「私も同じことをあんたに言いたい」
「は?」
「あんたが力いっぱいぶつかってくるもんだから、こっちもそれ相応の返し方をしなくちゃいけないんだよ。単純に力じゃ敵わないんだ。あんたも男ならさ…私の…このか弱い体をもっと労るべきなんじゃないの?」

 

アニの言葉。あるいは、それは彼女の本音だったのかもしれない。
もっと女の子扱いして欲しい。なんて。
だが、アニに叩き伏せられてばかりのエレンにとって、彼女の言葉は皮肉のようにしか聞こえない。

 

「は? …お前の冗談は面白くねぇな。力で敵わなきゃ、何でオレは倒れててお前は立ってんだ」
「…」

 

エレンの(当人にとっては)ごく当たり前の言い分は、恐らくアニの乙女心を傷つけた。
アニは自らが如何にひ弱であり、その上で自らの使う技術が如何に力を使うことなく人を投げ飛ばすことが出来るものか、エレンの体を使って実証すべく、ゆっくりと歩を進める。エレンがその剣呑な雰囲気を察した時には、全てが遅かった。

 

ネタバレ感想

今回はエレン対ライナー、二大巨人による格闘戦がメインとなる回。ついでに格闘繋がりか、回想シーン内にてアニがまさかの再登場!

 

「ねぇアニ。私にもそれ、教えて」
「どうかな…この技は人間用なんだ。あんたに必要があるとは思えないけど、ただ…猛獣に通用するかどうかは興味はある」

 

などと、夢のカードであるミカサ対アニの格闘戦も勃発。
残念ながら〆までエレンが回想し終える前にシーンは切り替わってしまいますが、個人的には展開を一話遅らせてでも、二人の格闘戦の行方は見たかった気が…。

 

勿論、一時の回想から目を覚ました後は、エレンとライナー、巨人同士の殴り合いです。
体格に勝り、鎧まで着込んだ「鎧の巨人」に対して、当初はエレンも苦戦するものの、攻撃をアニ仕込みの(こうしてみると、エレンの格闘技はアニから教えられたものが多いですね)関節技に切り替えて応戦し、互角の試合運びを見せつけます。

 

巷の巨大ロボや巨大怪獣が、攻撃手段として単純なビームやロケットパンチに頼りがちな昨今、投げや関節の応酬に走る大巨人というのも、よく考えたら大変珍しい構図ではないでしょうか。二人の戦いの結末や、如何に?!

 

44話のハイライト

「さっきの関節技で「鎧」の足を破壊することは出来るか!? 我々の刃は通用しないが、頭を使って最大限できることを考えるよ!」

 

コクッ(頷く巨人化エレン)

 

「!? …おぉ」
ドキッ

 

↑はい、今回の疑惑のフラグコーナーはこちら。
エレンゲリオンに対して、ハンジさんがまさかの「ドキッ」です。よく見て下さい、顔まで赤くしちゃってるハンジさんを見逃してはいけません。
ドSにヤンデレ、巨人フェチと、アレな感じの女性とばかりフラグを立てるエレン君。
このフラグの存在にミカサが気が付いた時、きっとまた血の雨が降るに違いないのです…!!

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第45話「追う者」

あらすじ

『ねぇ…アルミン
……何で……エレンはいつも
私達から遠くに行くんだろう』

 

「…!!」 な…!? 何だこりゃ…」

 

ハンネスは自らの目を疑った。
つい先程まで、確かに何人かの兵士がいるだけであった壁の上に突然、異様に巨大な巨人の上半身が、まるで降って湧いたかのようにして現れたのだから。

 

体から膨大な熱を発し、周囲に激しい上昇気流を生む巨人。
陽炎に歪み、蒸気に包まれたその巨人の姿に、ハンネスは確かに見覚えがあった。
超大型巨人だ。
五年前、シガンシナ区に突如として出現し、城門を蹴り砕いた怪物。あの時シガンシナ区の駐屯兵であったハンネスにとっても、超大型巨人は憎んでも憎みきれない仇である。

 

「あの野郎が…ここに…
エレンはどこだ!? この状況は!?」

 

立ち上がり、ハンネスはエレンの姿を追い求める。
エレンが巨人化することは知っていた。さっきエレンやミカサ達と出会したことと、この場にあの超大型巨人が現れたことも偶然ではない筈だ。
ハンネスが声を上げてエレンを探そうとしたその瞬間、超大型巨人が叫ぶ。

 

おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

 

山が爆発したかのような、圧倒的大音声。
ビリビリと全身を打つ強烈な音の暴力に、ハンネスは堪らず耳を抑えて屈みこむ。

 

ネタバレ感想

エレンとライナー、巨人同士が繰り広げる格闘戦は、「ベルトルト=超大型巨人」の自爆攻撃による捨て身の援護によって、「ライナー=鎧の巨人」側に軍配が上がりました。
超大型巨人の爆発により、ハンジほか調査兵団兵士達の多くも負傷。ユミルとエレンの身柄は、ライナー、ベルトルトの二人によって壁外へと連れ去られてしまいます。

 

「それから…もう5時間は経ってる」

 

アルミンから、自らが気絶していた間に起こった出来事を聞き、ミカサは呆然とします。
巨人の足で五時間も走れば、最早後から人が追いつく術はありません。絶望に、涙を流して座り込むミカサとアルミン。そんな二人を力付けたのは、意外にもハンネスでした。

 

「まぁいつものことじゃねぇか。あのワルガキの起こす面倒の世話をするのは、昔っからお前らの役目だろ?」

 

ハンネスの語る、懐かしいシガンシナ区に住んでいた頃の話。
強くもないくせに負けん気が強く執念深い、そして絶対に降参もしない幼少時代のエレン。……思えば、エレン達三人に対してあの頃の思い出話が出来る大人は、もうハンネスただ一人だけなのです。

 

「そんな奴がだ…ただ大人しく連れ去られていくだけだと思うか? いいや、力の限り暴れまくるはずだ。ましてや敵はたった二人だ。相手が誰であろうと手こずらせ続ける。
俺やお前らがくるまでな。エレンはいつもそうだろう?」

 

ハンネスの言葉に、ミカサ達は頷きました。その後ミカサ達は、遅れてやってきたエルヴィン団長麾下調査兵団、憲兵団の合同部隊と合流。ライナー達の追撃に全力を挙げることになります。

 

45話のハイライト

「ピクシス司令、起きて下さい。ここで寝たら体壊しますよ?」
ペチッ
「ふぐ!?」

 

ピクシス司令の禿頭を殴って起こす、大胆すぎるモブ女性兵士。
部下というより、まんまお爺ちゃんと息子の嫁、みたいな間柄ですね。微笑ましい。

 

ちなみに彼女、原作ではまだ名前が登場していませんが、アニメ版では「アンカ・ラインベルガー」という名前が付けられています。

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第46話「開口」

あらすじ

『…あの時は…
気の毒だと思ったよ』

 

エレンが目を覚ました時、まず目に入ったのは二人の男だった。
ライナーとベルトルト。
共に立体機動装置を身に着け、エレンの様子を監視するかのように見下ろしている。

 

「お…! な…何…だ…? 腕が…」

 

声を上げ、身を起こそうとしたエレンは、そこで自らの両腕がないことに気がついた。
二の腕の切り口から沸き起こる大量の蒸気。同時にエレンは、自分が巨大な樹の枝の上に寝かされていたことにも気が付く。枝、と言ってもそれだけで大木と言って通用するほど大きさだ。周囲にも似たような大きさの木々が立ち並ぶ、ここは巨大樹の森。

 

「エレン。見ろよ…私もこの通りだ。お互い今日は辛い日だな」
「……ユミル…」

 

目を覚ましたエレンに、ユミルが傍らから声をかける。
先のウトガルト城での戦いにより、彼女の手足もまた欠損し、切り口から蒸気を溢れさせていた。ユミルとエレン。立体機動装置もなく、共に四肢を欠いた身の上では、樹の上から逃げ出すことすら覚束ない。

 

「なんで…俺の腕がねぇんだ?」
「そりゃすまん。俺がやったんだ。何せ急いでいたからな……慌ててうなじに噛みついたら…お前の両腕をないがしろにしちまったんだ」

 

エレンの、当然といえば当然の疑問にライナーが答える。
意識がハッキリするに連れて、戻ってくる戦いの記憶。確か、あと一歩のところまで鎧の巨人を絞め上げていた所を、突然上から降ってきた超大型巨人に吹き飛ばされ、そして…

 

「そうか…オレは負けたのか……」

 

そう独白するエレンの目に、しかし消沈した様子はまるでない。
エレンの目が言っていた。オレはまだまだやってやる、まだ戦ってやるぞ、と。

 

ネタバレ感想

ハンジの推測通り、ライナー達は巨大樹の森の中に身を潜めていました。
一般の巨人達が動かなくなる夜を待つまでの間、一時的に身を休めることの出来る避難場所として巨大樹の上は理想的です。

 

勿論、虜囚の身であるエレン達に、大人しく付き合う義理はありません。
けれど、直ぐ様また巨人化しようとしたエレンに対してライナーはこう言い放ちます。

 

「いや、そもそも今お前らは巨人になれん。そんな都合のいい代物じゃねぇのさ。体力は限られている。今はお前らの体を修復するので手一杯のようだ」

 

ライナーの言葉は本当なのか。
例え巨人化出来たとしても、通常の巨人がはびこる中でライナー達を出し抜くことが出来るのか。
そもそもライナー達の目的はなんなのか。

 

思案した末に、エレンは一先ず落ち着くことに決めました。
まずはライナー達から少しでも多くの情報を集める。その為にも感情を押し殺し、ライナー達と会話を……そう心に決めたエレンは、しかしその直後、ライナーの取る異様な振る舞いに目を奪われることになります。

 

46話のハイライト

「そうだな…オレがまだ…甘かったんだ。オレは頑張るしかねぇ。
頑張って、お前らができるだけ苦しんで死ぬように、努力するよ…」

 

同期の仲間として同じ釜の飯を食ったライナー、ベルトルトに向けてエレンの放った言葉。
今後どのような展開を迎えるにしろ、彼らの間に再び元のような友情が戻ることはないでしょう…。

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