進撃の巨人 3巻

【進撃の巨人】3巻ネタバレ・あらすじ

特別編 | 第10話 | 第11話 | 第12話 | 第13話

 

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特別編「リヴァイ兵士長」

あらすじ

『お前は十分に活躍した。そして……これからもだ。お前の残した意思が俺に“力”を与える。
約束しよう。俺は必ず!! 巨人を絶滅させる!!』

 

「今に……見てろよ…」

 

その兵士は、震える手で刃を巨人に突き立てた。
下半身は巨人の口の中にある。巨人が僅かに口元に力を入れただけで、彼の体は真っ二つに食い千切られるだろう。絶望的状況の際で、彼は尚反抗を止めなかった。

 

「お前らなんか…きっと……リヴァイ兵長が…」

 

兵士がそこまで言葉を綴った時、奇跡は起きた。
風のように飛来したリヴァイの超硬質スチールの刃が、兵士を咥えていた巨人を一撃のもとに斬り殺す。巨人とともに倒れながら、その兵士とリヴァイの視線は一瞬、確かに交差する。

 

「ペトラ! お前は下の兵士を介抱しろ! 残りの全員は右を支援しろ!!」
「え……!?」
「俺は左を片付ける!」

 

右より一体、左より二体。
リヴァイは一瞬の躊躇も見せず、単身左へ向けて飛ぶ。

 

「揃いも揃って………」

 

立体機動装置のワイアーが、リヴァイの体を大型巨人へと真っ直ぐに引き寄せる。
巨人は空中のリヴァイの体に噛み付こうとするが、巧みなワイアー操作により、リヴァイは噛み付きを回避。

 

「面白ぇ面しやがって…」

 

回避と同時に、巨人の首へと刃を振るうリヴァイ。リヴァイの一振りが、十五メートル級の太い巨人の首を真っ二つに分断する。

 

ネタバレ感想

今回は特別編ですね。ミカサやジャン達訓練兵が巨人相手に苦労していた丁度その頃…という感じでしょうか。
タイトルは「リヴァイ兵士長」。壁外遠征中であった調査兵団が、壁の異常を察知し、街に引き返すまでの状況を描いたシーンです。ちなみにこの回はいつもの別冊少年マガジンではなく、週刊少年マガジン本誌の方に掲載されております。

 

ここで遂に登場しましたね!小柄で潔癖な激情家。あのミカサをも上回る人類最強の兵士、調査兵団兵長・リヴァイ兵士長です。
他のキャラクターが巨人と戦うと、見た目ホラー映画の惨殺シーンのようにしか見えませんが、リヴァイが戦う時だけは少年漫画かライトノベルのワンシーンのように思えてしまう。一人で一個旅団並みの戦力なんて言われていますが、実際本当に強いのです!

 

小柄でちょっと乱暴なところが受けたのか、女子人気も上々なようで。重要キャラの度合いで言えば、エレンやミカサと並ぶほどの超重要キャラクターです。
…とはいえ、リヴァイの本編本格参入はもう少し後のこと。
壁外の調査兵団が取って返し、街の救援に駆けつけるその時まで、もう少しお待ち下さい。

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第10話「左腕の行方」

あらすじ

『駆逐…してやる
この世カラ一匹残ラズ……』

 

チクショウ…
チクショウ…

 

閉じられた顎。アルミンに伸ばしたエレンの左腕が食い千切られる。
巨人に食われたエレンは、そのまま巨人の胃の腑に落下した。
巨人の胃の中には「死」が充満していた。巨人の食い散らかした人体のパーツが、バラバラになって胃液の中に沈んでいる。今はまだ生きているエレンだが、すぐにそれらの後を追うだろう。

 

「……こんな……」
(こんなハズじゃ…)

 

エレンの精神を絶望が締め付ける。
5年に渡る訓練は無駄だったのか?また奪われるのか?命も、夢も。

 

「うッ…あぁぁ…」

 

気丈なエレンが、声を上げて哭いた。
胃液が、彼の体を溶かし始める…。

 

ネタバレ感想

特別編を挟んで、第10話「左腕の行方」です。
なんと、エレンは生きていた!あの巨人殺しの巨人こそが、怒れるエレンの変身した姿だったのだ!

 

今回は、アルミンと引き換えに巨人に食われたエレンの、その後の様子が描かれています。
エレンが食べられた時は「実はこの漫画って主人公持ち回りの群像劇なのかも…」とさえ思ったものですが、流石にそこは主人公。まさかの巨人体となっての復活です!
勘の良い方なら、エレンゲリオン(巷では、巨人体となったエレンの事をこう呼ぶのだそうです!)がミカサを助け、格闘術によって他の巨人を殺した辺りで、巨人の「中の人」について予想されていたのではないでしょうか?
また、巨人体の首筋からエレンが排出(?)された点、そして他の一般的な巨人の弱点が首筋であることは、非常に示唆的なものがあるでしょう。もしかして、他の巨人も、中に普通の人間が入っているんじゃない?と…。
この世界の根幹に関わる重要な謎については、今後の解明を期待したいところです。

 

無事に生還したエレンですが、状況は一難去ってまた一難。
意識を取り戻したエレンはそこで、刃をこちらに向ける沢山の兵士達と、自身を守るようにして立つミカサとアルミンらの姿を目の当たりにします。
これは夢か幻か―。
千切れたはずの腕を見ながら自問するエレンに対し、駐屯兵団の指揮官は恐怖の眼差しを向けながら問いかけます。

 

「率直に問う。貴様の正体は何だ?」
「人か?」
「巨人か?」

 

そう、エレンは巨人達の仲間でないのか?という、重大な嫌疑をかけられているのです。
人か巨人か?人に化けた巨人なのか?その質問にエレンは応えることが出来ません。

 

10話のハイライト

ヤンデレ属性をフルに発揮した、ミカサの仁王立ちのシーンをご紹介。

 

「私の特技は肉を…削ぎ落とすことです」
「必要に迫られればいつでも披露します」
「私の特技を体験したい方がいれば…どうぞ一番先に近付いて来て下さい」

 

周りを刃と大砲に囲まれた状況で、迷いなくエレンを庇い、兵士に脅しをかけるその胆力は流石に並ではありません。味方にするとヤバイほど心強いですが、多分これ、エレンがもしどこかで浮気したら、きっとひどい修羅場になるんじゃないかなぁ…((((;゚Д゚))))
…頑張れ、エレン!

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第11話「応える」

あらすじ

『一人は高い戦闘技術を
一人は強靭な精神力を
そしてもう一人はとても賢い頭を持っている…
無事だ。必ず…生きている…』

 

「訓練兵!! 装備を万全にして次の指令まで班編成で待機だ!!」

 

上官が殺気立った指示を飛ばす中、何とか巨人に占領された街から脱出したコニー、ジャン、ライナーらは、そこで別行動を取っていたクリスタ達と合流。互いの状況を知らせ合う。

 

「じゃ…じゃあ今ここにいない人達は全員…」
「…ああ」
「本当か? あのミカサもか」

 

他の誰が死んだとしても、第104期随一の戦闘力を持ったミカサが死ぬとは思えない。ユミルの問いかけに、コニーは当惑げに首を振る。

 

「イヤ…ミカサはジャン達と一緒に遅れて来たと思ったんだが…」
「ジャン…まさかミカサは負傷でもしたのか?」
「……」

 

ジャンは、答えを言い淀む。ジャンは知っていた。この場にミカサ達がいない理由を。

 

「オレ達には守秘義務が課せられた…言えない。もっとも…どれ程の効果があるのかわからんが…」

 

エレンが、人が巨人となった。
つい先程、自分自身の目で見た事実。世界を根幹から揺るがすその事実に、ジャンは顔を暗くする。

 

「隠し通せるような話じゃねぇ…すぐに人類全体に知れ渡るだろう…。
…それまでに人類があればな…」

 

ネタバレ感想

全国のアルミンファンの皆様、お喜び下さい!今回はアルミン回でこざいます(´∀`*)

 

エレン達の供述に耳すら貸さず、強引に敢行された砲撃。
その砲撃を、エレンは左腕の筋肉と上半身の骨格だけという、砲弾を腕で弾くための最小限の部品だけを備えた「巨人」を生み出すことで防衛することに成功しました。

 

…成功とはいえ、これで交渉の破局は決定的。
今のエレンはどう見ても巨人の手先か、あるいは巨人そのもの。もはや壁の中にいることすら出来ません。絶体絶命の状況において、アルミンは自らの無力さに歯噛みしますが…。

 

「アルミンがもしここでオレは脅威じゃないって駐屯兵団に説得できると言うなら、オレはそれを信じてそれに従う」

 

そのエレンの言葉に、アルミンは立ち上がります。
エレンとミカサ。彼がこの世で最も信頼している2人の人間が、彼を信頼していると言ってくれた。その事実が、気弱な少年であったアルミンに力を与えるのです!
これはもうアルミンファン的には「キタ―(゚∀゚)―!」って感じですよ(笑)
訓練兵としては成績上位10名にも入っておらず、初期こそエレンやミカサに食われ気味だったアルミンですが、ここに来て遂に覚醒です。ヒロイン力もうなぎ登り。女子力勝負なら、腹筋が6つに割れたミカサなどアルミンの敵ではありません!

 

アルミン、決死の説得が功を奏するかどうか…それは是非、皆様自身の目でお確かめ下さい。

 

11話のハイライト

「サシャを見ろ!! あんな目に遭ってもなお気高き兵士のままだ!」
「ぐああああ。あの…お腹…!! 痛いんで…、負傷者に…してもらって…いいですか!?」
「…」

 

今週のサシャの面白コーナー。今回は「仮病を使うサシャさん」より。
え?コーナー名間違えました?(笑)

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第12話「偶像」

あらすじ

『我々はこれより奥の壁で死んではならん!!
どうかここで――
ここで死んでくれ!』

 

「…やはり見当たらんか…超絶美女の巨人になら食われてもいいんじゃが…」

 

その男は、そう言って壁上から巨人達を見下ろした。
ドット・ピクシス。
トロスト区を含む南側領土を束ねる最高責任者であり、人類の最重要区防衛の全件を託された人物である。

 

巨人の手先だと疑われ、あやうく駐屯兵団から処刑される寸前で救われたエレンは、自らの身に起こった巨人化という異変、そして生家の地下室に何らかの「秘密」が眠っていることを彼に告げる。

 

「…信じてもらえますか?」
「お主自信が確証を得られん以上は、とりあえず頭に入れておくといったところかの…」

 

話半分。つまりはそういう意味ではあるが、現状では仕方のないところであろう。
それどころか、巨人の手先として処刑されもせず、こうして余人を交えずに話を聞いて貰えただけでもこの上ない僥倖なのだ。

 

取りあえずの窮地を脱し、互いに顔を見合わせるエレン、ミカサ、アルミンの3人。
ピクシスはそんな彼らに対し、本題を切りだした。

 

――そして始まる。
それは「巨人の力」を使ったトロスト区奪還作戦。

 

ネタバレ感想

巨人に対して負けっぱなしの人間。人類は巨人に対して一度も勝ったことがない。
巨人が進む分だけ人類は交代し、壁の中に追いやられ、更にはウォール・マリアさえ奪われた。

 

巨人出現以来、100年来に渡る連敗記録は、訓練を受けた兵士たちの心にも暗い影を落としています。怯え、怖れ、反乱寸前の兵士たちをもう一度戦場へと向かわせるためには、どうしても偶像が必要なのです。

 

勝利の象徴。
希望の存在。

 

今回、エレンは人類の希望としての役割を自ら受け入れることになります。例えそれが不安定で由来不詳の、ただの偶像であっても。

 

今回の話には、珍しくアクションシーンがほとんどありません。
血沸き肉踊る文字通りのワイヤーアクションを期待している方には残念かもしれませんが、ピクシスの演説には、そんな事を忘れさせてしまうくらいの迫力が込められています。
いつもいつもバタバタと無為に無残に死んでいくモブ兵士達にも、やはり戦う理由、死地に向かう理由があるのです。主人公の指図で右から左に死んでいくような、そんな書割じみた存在では消してない。今回の話を読めば、そんな当たり前のことを読者はきっと思い出すことでしょう。

 

12話のハイライト

「それだけはダメだ…」
「それだけは…させない」
「娘は…私の最後の…」
「希望なのだから」

 

ピクシスの言葉に、名もない駐屯兵団の兵士達が踵を返して戻ってくるシーンより。
ヒーロー、ヒロインだけが漫画じゃない。彼ら味のあるモブキャラ有ってこその漫画です!

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第13話「傷」

あらすじ

『エレン!! 私が分からないの!?
私はミカサ!!
あなたの…家族!!』

 

壁の交わる角の部分に、無数の巨人達がひしめいていた。
壁上からそれを見下ろす、こちらも沢山の兵士達。
巨人達は兵士達に手を伸ばすが、届かない。

 

「何とか大部分の巨人を街の隅に集めることに成功しましたが、極力戦闘を避けたのにも拘らず約2割の兵を失いました…」
「失ったのではないぞ」

 

参謀の報告に、ピクシスは言葉を返す。
「兵は勝手に死んだわけではない。ワシの命により死なせたのじゃ」

 

飄々として見えるピクシスの、それは自戒であり覚悟であった。
地平線に沈む夕日の最後の残照に目を向けながら、ピクシスはその言葉を噛みしめる。

 

「今こそが人類存亡の瀬戸際じゃ…。人類が生き長らえる為ならワシは――
殺戮者と呼ばれよう」

 

巨人化したエレンが、よりにもよって幼馴染たるミカサに襲いかかった時点で、エレンが自らの生んだ巨人の体をコントロール出来ていないことは明白です。
エレンの拳を辛うじて躱したミカサですが、その右頬には深い傷が。尚も暴れようとするエレン=巨人に対し、ミカサは必死の呼びかけを行いますが効果はなく…。

 

ネタバレ感想

エレンゲリオンを擁しての一発大逆転作戦でしたが、やはりそこは進撃の巨人!そんな簡単に事が運ぶはずもありません。
むしろ巨人化エレンにこんな細かい作戦を行わせる事自体、最初から無理筋だったのでしょう。初めての巨人化の際も、別にエレンが理性的に行動できていたわけでもないですしね。エレン自身、巨人化中の記憶すらないわけで、その時点で作戦遂行もへったくれもありません。

 

じゃあどうすればいいの?と聞かれたとしても、誰も答えられないわけです、この世界の人間達は。
十分な訓練をし、シミュレーションを行い、エレンの体調を万全に、作戦にも十分な勝算を見通した上で実行…なんて余裕は人間にはありません。
どうしようもない、勝算の低い、いきあたりばったりな作戦であることは皆が知っている。それでも勝算がゼロでないことだけを頼りに、作戦を実行し続けなければどうしようもない程、この世界の人間たちは追い詰められているのです。

 

作中で、イアン班長は言いました。

 

「俺達が今やるべきことはこれしかないんだ。
あのよく分からない人間兵器とやらのために、命を投げ打って健気に尽くすことだ」と。

 

ギリギリの中で踏みとどまる兵士達。
そんな彼らから託された希望を、果たしてエレンは受け止めることが出来るのか?
次回、トロスト区を巡る戦いに終止符が。お見逃しなく!

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