【進撃の巨人】2巻ネタバレ・あらすじ
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第5話「絶望の中で鈍く光る」
あらすじ
『最初からこの世界は地獄だ
強い者が弱い者を食らう
親切なくらい分かりやすい世界…』
超大型巨人が破壊した壁の穴に、巨人達が続々と押し寄せる。
3メートル程度の小さな巨人や、15メートル級の大型巨人。慌てもせず、黙々と歩を進める巨人目掛けて、城門に設置された大砲が火を放つ。
「ぶどう弾装填急げ!!」
吹き飛ぶ巨人。鉄の散弾が巨人の肉体を抉りとる。
一見効果の大きいように見える砲撃は、実際にはほんの少し巨人の歩みを遅らせることしか出来なかった。
手足を吹き飛ばされ、首をもがれても巨人は前進を止めない。例え真っ二つになっても、巨人の体は直ぐ様再生してしまうのだ。
「こんなの…大した時間稼ぎにもならない!」
「馬鹿野郎 お喋りするヒマがあったら連射力を高めろ!!」
絶望の中、それでも兵士達は大砲を撃ち続けるが、彼らの努力が報われる可能性は低い。巨人に止めを刺す筈だった先遣班は既に全滅しているのだから。
巨人達は大砲を浴びながらも、1体、また1体と街の中へ侵入する。
ネタバレ感想
第4話のラストには、皆さんも度肝を抜かれたのではないでしょうか。ですがこれが「進撃の巨人」という漫画なのです。
あれだけ和気藹々とエレンと会話をしていた同期の訓練兵達が、ビックリする程スピーディーに死んでいく。さらにまさか主人公のエレンまで巨人にやられるとは思ってもいなかった、というのが正直なところですよね!え、ここで主人公交代しちゃうの?マジで?という思いをよそに、巨人達の進撃は止まりません。
前衛の先遣班はあっさり全滅。エレンら訓練兵達の中衛も総崩れ。
絶望感に苛まれながら後退するアルミンは、そこでハンナ、フランツのカップルに遭遇しますが…。
「助けて! フランツが息をしていないの!!」
まさか、ほんの少し前までうざいバカップルぶりでエレンと読者をイラつかせた2人が、こんなに早く破局してしまうとは!なんて油断の出来ない作品でしょう。
主要キャラクターの内、幸いミカサはまだ生きています。
エレン以外は死んでもいいんじゃない?と普通に思ってそうなミカサは、奇行種を血祭りにあげ、ついでに欲深な商会のボスも血祭りにしようとします(未遂ですが)。
絶望的な戦況の中、ミカサ一人が気を吐く状況です。初実戦ながら早くも作中最強キャラの風格を備え始めた彼女ですが、そんなミカサがエレンの死を知った時、一体どんな修羅場が巻き起こってしまうのか…。想像するだけで空恐ろしい気もしますが…。
5話のハイライト
今回のハイライトは、やはり商会のボスとミカサとの会話シーンでしょう。
「やってみろ!! オレはこの街の商会のボスだぞ!? お前の雇い主とも長い付き合いだ。下っ端の進退なんざ…冗談で決めるぞ!?」
「? 死体がどうやって喋るの?」
ちなみにアニメでこのシーンは、老獪なミカサが演技の上でボスを脅していた様に描かれていましたが、原作では本気で「は?死体が喋るわけ無いでしょ」みたいな感じになっていて、ミカサの人外ぶりが際立つ描写となっております。
どっちのミカサ像が好みか、一度両者を見比べてみるのも面白いのではないでしょうか。
第6話「少女が見た世界」
あらすじ
『そうだ…
この世界は…
残酷なんだ』
2人の男の足元で、後ろ手に縛られた虚ろな目付きの少女が転がされている。
少女の名前はミカサ。先ほど、父も母も殺されたばかり。
「オイ…本当に売れるんだろうな、こいつは…。わざわざ親殺してまで連れ去ってよ…」
ミカサは東洋人の血を引いていた。遥か「東洋」から壁の中へと逃れてきた一族の、最後の末裔。
純粋な東洋人が殆ど絶滅した中で、ミカサの様な黒髪の子供は高く売れるとのこと。
「こいつの親父は東洋人には見えなかったぞ? こいつは純血じゃねぇよ」
「そうだよ! 本当に価値があったのは母親だ! てめぇがビビって殺すから!」
仲間内で揉める男達。その言葉を、ミカサはどこか遠い国の話であるかのように聞いていた。
幼い身の上に降りかかった惨劇が、ミカサの心を固く凍てつかせる――。
ネタバレ感想
今回は過去の回想シーンのお話です。
歳相応の普通の女の子であったミカサが、如何にしてエレンと絆を持ち、如何にして巨人をも切り裂く鋼鉄の肉体と、セラミックのような精神を手に入れたのか。そのきっかけとなった出来事が、両親を殺され人買いに攫われるという壮絶な体験を通して語られています。
ミカサにも「普通の女の子」なんて過去があったんですねぇ。
初登場時の幼年時代には既に人外ぶりの片鱗を覗かせていたので、てっきりあの性格は生まれながらのものかと思っていたのですが、意外にもエレンと出会う前のミカサはごく大人しい性格だったようです。
両親を殺され、突然の惨劇に茫然自失のミカサ。小屋の床に力なく横たわる少女の姿に、後年の強靭さは見られません。
そこに、一人の大人しそうな少年が姿を現します。今にも泣き出しそうな目をして「道に迷った」と訴える少年に、警戒を緩める人買いの男達。
「もう心配はいらないよ。これからはおじさん達と一緒に――」
「ありがとうおじさん…。もう…わかったからさ」
「死んじゃえよ。クソ野郎」
瞬間、演技を止めて男の首をナイフで斬り裂く少年。それがエレンでした。
ミカサと違って、エレンは割と最初から今のような性格だったようですね。正直ぶっ飛んでます。
以前ミカサが「エレンは私と一緒にいないと早死する」なんて事を言ってましたが、親を殺して子供を攫うような人買い相手に、十歳にもならない内からガチ殺しに挑みかかる性格では、確かに長生きはできなさそうです…。
6話のハイライト
大人しいだけの少女であったミカサを覚醒させた、本作品のテーマでもあるこの言葉。
男に首を絞められながら、エレンはミカサに向けて叫びます。
「戦え!!」
「戦うんだよ!!」
「勝てなきゃ…死ぬ…」
「…勝てば生きる…」
「戦わなければ勝てない…」
まぁこう言われただけでサクッと覚醒できる辺り、ミカサも何だかんだで相当ぶっ飛んでるお子様な気がします。
この彼女のぶっ飛びぶりが、単に彼女個人に対するキャラ付けの結果なのか、それとも彼女の一族にまつわる「印」と何か関係があるのか…。この時点ではハッキリしたことはまだ分かりません。
第7話「小さな刃」
あらすじ
『僕達…訓練兵…34班―
トーマス・ワグナー
ナック・ティアス
ミリウス・ゼルムスキー
ミーナ・カロライナ
エレン・イェーガー
以上5名は自分の使命を全うし…壮絶な戦死を遂げました…』
巨人達が、一際背の高い楼閣上の建物に群がっていた。そこは駐屯兵団の本部。集まった巨人のお目当ては、建物の中で籠城する生き残りの兵士達。
「もう…だめだ……終わりだ…」
兵士達はテーブルを並べてバリケード代わりにしようとするが、そんなものが外の巨人達に通用する筈もない。窓から突っ込まれた巨大な腕にテーブルをあっさり砕かれ、兵士達は逃げ惑う。
「よし!」
絶望の最中、先程から短銃を弄っていた兵士の一人が、銃を見て満足そうに頷いた。
「!?……そんなものが何の役に立つっていうの?」
横の兵士が問いかける。短銃は巨人には効かない。それが役に立つのは、人に向かって撃つ時だけだ。彼は恐怖に錯乱して、そんなことも忘れてしまったのだろうか?
その兵士は質問に答えず、彼は短銃を、まるでフォークか何かのように口に加え、無造作に引き金を引いた。
弾丸が、脳味噌を内側からぶち撒ける…。
ネタバレ感想
状況は悪化の一途を辿っています。
ようやく住民たちの避難が完了し、これで撤退できると思ったのもつかの間、本部の建物に巨人達が群がっているせいで、兵士達は立体機動装置の作動に不可欠なガスの補給が出来ません。立体機動装置が使えなければ壁は登れず、壁が登れなければ街から撤退することも出来ないのです。
「戦意喪失したんだと…気持ちはわかるけどよ」
絶望に座り込むジャン。
「オレ達への補給任務を放棄して本部に籠城は無ぇだろ…案の定巨人が群がってガスを補給しに行けねぇ…」
こんな時にでも「気持ちはわかる」と言ってしまう辺りが、ジャンのジャンたる所以でしょう。
積極策を唱えるサシャ、コニー。絶望に顔を暗くするアルミン、マルコ。
それぞれに反応を見せる104期訓練兵達の生き残り達。圧巻は、ヒーロー…もとい、ヒロインたるミカサの落ち着きぶりです。
彼女はアルミンからエレンの死を聞かされた後も、表情すら変えず、生き残りの兵士達に発破をかけます。
「できなければ……死ぬだけ。でも…勝てば生きる…
戦わなければ勝てない…」
それは幼いころ、エレンより叩きこまれた最初の教え。
生き残った兵士達は、ミカサに続いて巨人に囲まれた本部へと突入しますが――
7話のハイライト
エレンを失った心の隙が動揺を産み、地上に落下するミカサ。迫る巨人の前で、ミカサは一人思います。
(この世界は残酷だ…
そして…とても美しい
いい人生だった…)
と、こんな美しいままで終わらないのが進撃の巨人!次回、怒涛の大反撃回ですよ!
第8話「咆哮」
あらすじ
『何人…たどり着いた…? 仲間の死を利用して…
オレの合図で何人…死んだ?』
(ただひたすら困惑した。巨人が巨人を襲うなんて聞いたことがない…)
巨人相手に、立体機動装置もないまま戦いを挑もうとしたミカサ。そのミカサを庇うようにして現れた、一体の精悍な巨人!巨人はミカサを襲った巨人を殴りつけ、巨大な足で何度となく蹴りつけるのです。
(そして…微かに高揚した…
その光景は人類の怒りが体現されたように見えたから…)
立ち尽くすミカサの前で、巨人を殺した巨人が咆哮する。耳まで裂けた大顎を開き、まるで勝ち名乗りを上げるかのように巨人は叫ぶ。
異様な光景。
巨人を殺す巨人。
人には目もくれない巨人。
ただ、その巨人によってミカサが命を救われたことは確かだった。
ネタバレ感想
ついに始まりましたね、人類の反撃が!
反攻の主体が巨人であるところに多少語弊もあるものの、これまで人間サイドはずーっと負けっぱなしであった分、巨人の咆哮にはミカサじゃなくても高揚します!
勿論反攻に立ち上がったのは巨人殺しの巨人だけではありません。目を引くところでは、ジャンの働きが大きいでしょう。
彼がいなければ、訓練兵達は一人も本部に辿りつけずに全滅していたはずです。
またアルミンの智謀も、ここに来て冴えてきました。「巨人殺しの巨人を本部に誘導する」というアルミンのアイデアが当たったからこそ、今後の生き残りにも希望が見いだせたわけですから。
バタバタと死んでいくキャラクター。
絶望しか感じられない対巨人戦。
重要キャラが贔屓されるどころか、主人公補正すらない残酷な世界観。
そんな負けっぱなしであった進撃ワールドの歯車が、ついにここに来て噛み合いを見せ、エンジンとして回りだしたという印象さえ感じられます。ですが依然、楽観できない状況であることに変わりはありませんが…。
次回は、ガス補給室に入り込んだ四メートル級巨人の駆除。軍師アルミンの本領発揮回ですぞ!
8話のハイライト
「巨人vs巨人」による大格闘戦が注目ではありますが…ここは敢えて巨人相手にすっかり心を折ってしまったジャンの独白をハイライト!w
(普通だ……これが現実ってもんだろうな……)
(オレは夢か幻でも見ようとしていたのか? オレは知っていたハズだ。現実ってヤツを)
(普通に考えれば簡単にわかる。こんなでけぇヤツには勝てねぇってことぐらい…)
頑張れジャン!負けるなジャン!君は割と主人公補正の持ち主だぞ!
第9話「心臓の鼓動が聞こえる」
あらすじ
『もしくはこいつを奴らのケツにブチ込む!! 弱点はこの二つのみ!!』
『知らなかった!! そんな手があったのか!!』
『私も今初めて知りました…』
『ライナー…それがお前の最後の言葉になるかもしれねぇぞ』
轟音と地響きが建物を揺らし、天井から埃が舞い落ちる。外で、巨人達が戦っているのだ。
「だ、大丈夫だ…。あの巨人は並の巨人より強い。あいつが派手に暴れている内は…この建物も潰されないだろう」
「あったぞ! 憲兵団管轄の品だ。埃をかぶっていやがるが…」
ジャンが仲間達にライフルを配る。
本部棟に何とか辿り着いた彼ら訓練兵達だが、問題はまだ残っていた。ガス補給室を占拠している7体の4メートル級巨人を何とかしない限り、ガスの補給は不可能なのだ。
その7体の巨人に対し、アルミンの立てた作戦はそう難しいものではない。
ライフルを構えた大勢の兵士を、リフトを使って降下させる。
巨人達がリフトに向かってきたところを、発砲。ライフルの散弾では巨人を殺すことは出来ないが、一時的に目を潰し、視覚を奪うことなら可能だ。
視覚を奪われた巨人に対し、天井に隠れていた7人が、背後から首筋の急所に斬りかかる。
「でも…僕なんかの案が…本当にこれが最善策なんだろうか…?」
作戦を説明した後も、アルミンは未だに自らの案に自信が持てないでいた。そんなアルミンに、マルコは断言する。
「もうこれ以上の案は出ないよ。あとは全力を尽くすだけだ!」
ネタバレ感想
今回はアルミンプロデュースによる戦術戦闘回。
そういえば、延々戦闘漬けの漫画の割りに、こうやってきちんと「作戦」を立てて巨人に挑むのは今回が初めてではないでしょうか?今までの戦闘って、とりあえず突っ込んだら巨人に捕まって、その後は泣きながら食われて終了、みたいなのばっかりでしたからね。
あらすじの冒頭にも書きましたが、ライナーのちょいギャグには思わずクスリと来るものがあります。訓練兵の同期はやっぱ皆仲がいいんだと感じられるシーンです。
進撃の巨人でユーモアや冗談らしきものが出たのは、実はこのシーンが初めてだったりします。進撃の巨人、かなりシリアスな漫画ですw
9話のハイライト
「あ…あの…」
「う……後ろから…突然…」
「た…大変…失礼…しました…」
「ひッ…」
「すいませんでしたぁ!!」
――というわけで、今回のハイライトシーンは巨人に屈服したサシャさんから。
当初は割と美人っぽいイメージだった彼女も、ここら辺から徐々にギャグキャラとしての立ち位置を確立していきます。サシャさん可愛いよサシャさん!(・∀・)